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トゲキリンサイ

トゲキリンサイ

Eucheuma serra (J. Agardh) J. Agardh
トゲキリンサイは海草の紅藻に属し、藻体は暗い赤色や黄白色で、肉の多い軟骨質の扁円柱状で、直径0.1~0.4㎝くらいです。羽状や不規則な枝分かれをしており、枝分かれの先端部分にはトゲ状の枝が羽状に並び、ノコギリのような形状を形成しています。藻には表と裏があり、斜め上に這うように伸びて、下側には多くの瘤状の突起や塊状の付着器があり、枝分かれしたもの同士、互いに10~15㎝幅の団塊を形成します。藻の内部は多軸型の構造で、中央の髄の部分は小さな細胞が組成し、皮層細胞は透明な円形で、 表層の細胞は小さく、色素体を含みます。

トゲキリンサイは暖水性の海域、日本南部、琉球群島、台湾、中国、フィリピン、インドネシア、マレーシア、スリランカなどで広く見られます。台湾においては台湾の各地海岸や離島の、主に亜潮帯の水深10mの礁岩上で見られ、特に潮流の強い突岬海域に群生しています。年間を通じてみることができますが、3~6月がシーズンで、特に龍洞南口や澳底一帯で大量に発生します。重要な経済価値のある海藻で、甘酢和えや炒め物として食用できるほか、腫れ物や瘤を抑え、痰を切る薬用効果、さらには除虫剤やカラギーナンに精製することもできます。