メインのコンテンツブロックにジャンプします

ショクダイオオコンニャク

ショクダイオオコンニャク

Amorphophallus titanium (Becc.) Becc. ex. Arcang

世界最大の花序


ショクダイオオコンニャクは食用コンニャクの遠い親戚ですが、食用ではありません。開花植物のなかで最大の花序を持ち、花序の高さは最高で300㎝に達します。サトイモ科の典型的な形状―花の穂を包むような「仏炎苞」で、開花時に独特の腐敗臭を放ち、雨林の中の昆虫を引き寄せ花粉を運ばせます。ショクダイオオコンニャクの地下茎は発達しており、栄養を必要とするときには地下茎から傘状の複葉が伸び出し、これが光合成を行うことで栄養を茎の中に蓄えます。そして栄養が足り、時期が成熟するのを待って生殖が始まり、巨大な花序が開くことで種子が生まれ、次世代への伝播が行われます。



この標本は、インドネシアのスマトラで採集されたもので、急速冷凍で原色標本が作製されました。台湾にいながらにして、世界最大の花序を目にすることができます。