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フトオアゲハ

フトオアゲハ

Agehana maraho (Shiraki & Sonan, 1934)
台湾固有種で、台湾中、北部の海抜1,000~2,000mの木林区で見られます。新竹県観霧、宜蘭県太平山地区で多く生息しており、最も南では高雄県の藤枝で生息しています。大型のアゲハに属し、成虫は翅を広げると 9.5~10cm;前翅の地の色は黒褐色で、後翅に中室と中室の近くに白い大きな斑紋があり、外縁には一列の赤い弦月紋が見られます。このチョウの際立った特徵は尾端の突起が特に大きく、内部は第3、4の翅脈で貫かれ、赤い色をしているのが最大の特徵です。メスとオスは形状も斑紋も同じですが、メスのほうがやや大きいです。

成虫は4~8月に現れ、4~5月と7~8月の二度のピークがあります。ゆっくりとした飛行速度で、その姿は優雅です。崖沿いに飛行して蜜を吸うほか、渓流脇の湿地で水を飲みます。クスノキ科のサッサフラスに産卵し、幼虫がこれを食べます。幼虫は五段階に分かれ、前の四段階の幼虫は鳥の糞のような色合いで、やがて鮮やかな緑色に変わります。サナギは灰褐色で、尾の部分を糸で枝の部分に固定して、サナギとして越冬します。