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ノコギリガザミ

ノコギリガザミ

Scylla serrata (Forskal, 1775)
ノコギリガザミの甲羅は幅 28cm、体重 3 ㎏に達します。頭胸甲は光沢があり、頚溝ははっきりと見え、側縁列には九つの歯が並び、甲羅は横長の楕円形で、両側はやや尖っています。ツメは太く無毛で光沢があり、脚は平べったく泳ぐのに適しています。ツメの節の外側の面には二つの目立ったとげがあります。ツメと足には、はっきりとした深緑色の網状の模様が見えます。

日本、琉球、中国大陸、台湾、東南アジア、インド、東アフリカ、南アフリカ、オーストラリアなどに分布しています。河口や内湾などの水深50mの場所、マングローブの沼や潮間帯の泥地に生息しています。食物は甲殼類や腹足類、二枚貝、魚類やその屑で、雑食性です。春と秋に交配しますが、この時メスが脱皮するので体が柔らかく、オスがこれを抱え歩いて守ります。以前、ワタリガニ属はノコギリガザミ一種類だけと考えられてきましたが、現在では四種類に区分され、それぞれアカテノコギリガザミ、トゲノコギリガザミ、ノコギリガザミ、そしてアミメノコギリガザミと呼ばれています。

肉質が軟らかで、その経済価値は極めて高く、台湾では紅蟳と呼ばれており、なかでも交配後のメスの卵巣は真っ赤になります。グルメに愛される食材で、高値で取り引きされます。