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ジュゴン

ジュゴン

Dugong dugon (Müller, 1776)
ジュゴンの体型は、一般に約1.5~2.7mの紡錘状で、メスの体型はオスよりやや大きく、皮膚は滑らかに光り、毛は細かく、その外観は褐色から暗灰色をしています。マナティーとともに海牛目に属するジュゴン科の動物の外観は似通っていますが、相違点は頭蓋骨と尻尾の形状です。マナティーの尾の部分は扁平の円形で、外観は大型のスクリューのようです。ジュゴンの尻尾はクジラに近く、中央が分かれています。

ジュゴンとマナティーはともに大型の水生草食性哺乳類動物で、浅い海の海溝で海藻、水草など水分の多い水生植物を食べています。肺呼吸するため、十数分ごとに1回水面に浮上して息継ぎをします。ジュゴンの性格はおとなしく、行動が緩慢で、視力がよくないものの、鋭い聴力を持っています。熱帯と亜熱帯の海岸に出没し、台湾、インド洋、西太平洋周辺の海草の豊かな海域で生息しており、たまに淡水流域に迷い込んだりもします。メスは12~ 14ヶ月以上妊娠し、幼いジュゴンは18ヶ月以上になって乳離れし、その後母親の回りで数年過ごします。

ジュゴン(Dugong)はマレー語の発音で、海牛とも呼ばれます。童話に出てくる人魚は、メスのジュゴンが授乳している時に前脚で赤ちゃんを抱き、その頭と胸が水面に現れるさまが人間の泳ぐ姿に似ていることから、この伝説が生まれました。