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タオ(ヤミ)族の牛皮甲

タオ(ヤミ)族の牛皮甲

58cm × 62cm

蘭嶼のタオ族は航海術に長けており、彼らはフィリピン北端のバタン諸島から海を渡って来ましたが、その故郷との関係は完全に断たれることはありませんでした。この種の護身用の皮の甲は、全体がなめされた痕跡のある皮革で造られており、かつてバタン諸島の住民との交換で得られたものが伝わっており、その形状や作り方は彼らがよく使う魚皮の藤甲とよく似ています。この種の牛皮の甲は数が極めて少なく、それはバタン諸島の伝統文化がスペインの統治時期に急速に没落したため、取得しにくくなったことと、また蘭嶼島には日本統治時代以前に牛がいなかったため、この種の皮甲の製造技術が発展しなかったためです。このコレクションは、タオ族のすでに失われたむかしの文化の歴史的源を直接的に示すものです。